• お米の品質をチームを守る、全道統一のルールづくり
  • お米を安定した品質でお届けする、仕分集荷
  • 世界初!雪エネルギーを利用した米貯蔵施設
  • 省力化に貢献し、田んぼの未来を守る直播米「ほしまる」
  • 研究機関がタッグを組んで挑む、新たな米づくり

お米の品質をチームで守る、全道統一のルールづくり

北海道では、生産者主導でお米の品質を管理する取組みが進められています。気候が多様で、広い地域に渡って稲作が行われる北海道。地域によって品質が変わることなく、おいしいお米だけを提供したいという思いが、こうした取組みにつながっています。その先駆けとなったのが、道南の「ふっくりんこ」。「2年続けて平均精米タンパク率が基準値に達しなければ、翌年は栽培できない」など栽培、生産、出荷までの独自の厳しいルールを、生産者同士で取り決めました。道南以外にも産地は広がりましたが、「ふっくりんこ産地サミット」を開催して品質基準を定めた協定を締結し、「ふっくりんこ」という品種本来のクオリティーを守り続けています。北海道米の最高峰「ゆめぴりか」も、本格栽培するにあたって、「北海道米の新たなブランド形成協議会」を結成。「種子更新率100%」「栽培適地での生産」「タンパク含有率基準」など全道統一の取組みを定め、「ゆめぴりか」のおいしさを守っています。「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」ともに定められたルールが守られているものだけを出荷。「ゆめぴりか」の場合は、冷害にみまわれ、基準に到達しないお米が多い年でも、「品質」を守るため、覚悟を持って出荷量を限定したこともありました。そんなこだわりの証として、商品パッケージには独自のマークを表示し、品質基準をクリアした安心できるお米であることをお伝えしています。

北海道米の新たなブランド形成協議会認定マーク

ゆめぴりか
「ゆめぴりか」本来のおいしさを守るため、 生産者、 JA、 北海道が「北海道米の新たなブランド形成協議会」を結成。「種子更新率100%」「栽培適地での生産」「タンパク含有率基準」など全道統一の取組みを定め、 一丸となって「ゆめぴりか」を大切に育てています。この認定マークは、 それらの取組みが認められた商品にのみ表示されています。

ふっくりんこ産地サミット公認マーク

ふっくりんこ産地サミット公認マーク
北海道内の4つの生産者組織(函館育ちふっくりんこ蔵部、JAきたそらちぬくもり米生産組合、JAピンネふっくりんこ生産組合、JAたきかわふっくりんこ生産部会)が集い、「ふっくりんこ産地サミット」を毎年開催。サミットで締結された厳しい品質基準をクリアしたお米には、品質へのこだわりの証として公認マークが付けられます。

お米を安定した品質でお届けする、仕分集荷

北海道では、「きらら397」以来、つぎつぎと新しい品種を誕生させ、栽培する生産者もおいしさの向上に努めてきました。おかげで、「おいしくなった」と言われるようになりましたが、「北海道米のおいしさ」を支えるのはそれだけはないのです。同じ品種でも、よくできたものとできないものがあります。とれた場所によっても品質が違います。前に食べたときはおいしかったけど、今度はそうでもなかったということも起こり得ます。そんな問題をなくすために、北海道では、収穫した段階で食味値判断の指標となる「タンパク値」と、粒が充実した「整粒」とで品質を分ける「仕分集荷」に、平成9年産から全国に先駆けて取り組んできました。色がついている米や未熟な米をはねて、玄米としていいものに仕上げる均一化作業を大型施設で一気に行います。こうすることで、たとえば「ななつぼし」と明記されたお米であれば、どこで買った「ななつぼし」でも同じレベルの品質で味わっていただけるのです。

平成9年よりタンパク値による仕分集荷で、さらなる品質向上に努めています。

仕分集荷の品位基準
仕分集荷の品位基準
  • ※「ななつぼし」「ほしのゆめ」「きたくりん」の仕分基準。
  • ※「きらら397」「そらゆき」についてはタンパク値8.4%以下を一般米としています。
  • ※「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」「おぼろづき」においても独自のタンパク仕分集荷を行っています。

検査にしっかり裏付けされた、品質の高さと正確な品位格付け

検査にしっかり裏付けされた、品質の高さと正確な品位格付け

  • 内はエリア別統計収穫量と全国シェア
  • ※収穫量は農林水産省 大臣官房統計部「平成27年産水陸稲の収穫量」より
  • ※検査数量は農林水産省「平成27年産米の検査結果(速報値・平成28年3月31日現在)」より
  • ※検査数量(1等米)には、うるち玄米1等・もち玄米1等及び醸造用玄米の特上・特等・1等米を含みます。
  • ※数字は四捨五入の関係上、合計と一致しない場合があります。

世界初!雪エネルギーを利用した米貯蔵施設

北海道のほぼ中央、石狩平野の北に位置する北空知地区・沼田町は、肥沃な水田が広がる穀倉地帯。そして、冬は、道内でも有数の豪雪地帯でもあります。無尽蔵にある雪を地域資源として米貯蔵に活用したのが「スノークールライスファクトリー」です。この施設がつくられたのは、平成8年。雪冷熱を利用した米貯蔵施設は、世界初の試みでした。お米を保管する貯蔵施設に隣接して雪室があり、2月下旬から3月に施設周辺の雪を入れ、その冷気によって貯蔵庫内を温度5度、湿度70%に保つ仕組みで、外の気温が上がる5月中旬から7月中旬まで雪冷房しています。電気冷蔵と比べるとランニングコストはおよそ1/5に抑えられ、お米は、適度な温度で籾のまま保存し、出荷する際に籾摺りするため、より新鮮な状態で提供できるのです。まさに、省エネと高品質に貢献する貯蔵施設。現在北海道では、さまざまな地域で、雪や冬の冷気を生かした貯蔵施設が活用され、より品質の高いお米をお届けしています。

スノークールライスファクトリー(沼田町)

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冬の冷気や雪を生かした貯蔵施設

省力化に貢献し、田んぼの未来を守る直潘米「ほしまる」

「直播米(じかまきまい)」とは、苗を移植するのではなく、種籾のまま田んぼに直接播いて育てるお米のこと。この直播(ちょくはん)という方法は、稲作の直接労働時間の4割以上を占める育苗と田植えの作業を省くことができるため、担い手不足による生産者への負担を軽減し、田んぼの面積の維持に有効であると期待されています。田んぼを守ることができれば、自然環境の保全にも貢献できます。北海道の直播米はこれまで業務用が中心でしたが、2012年から直播米「ほしまる」を市販用に商品化。「北海道の田んぼの未来を守る直播米」と銘打ち、お米を通して農業や環境を取り巻く問題を消費者に正面からメッセージしています。これは他府県にはあまり例のない取組み。田んぼと食卓のかけ橋として、消費者に理解を求め、直播米の作付面積拡大をめざしています。
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生産者が減少気味でも、作付面積はほぼ横ばい

北海道の水稲作付面積と稲作農家

北海道の水稲作付面積と稲作農家
  • 水稲作付面積
  • 農林水産省
  • 「農業構造動態調査」「農林業センサス」「作物統計」より

稲作と直接労働の40%が育苗と田植え

北海道の10a当たりの直接労働時間(平成22年)

  • 農林水産省
  • 農業経営統計調査「米生産費(北海道)」より

「ほしまる」の品種情報はこちら

研究機関がタッグを組んで挑む、新たな米づくり

北海道の米づくりに取り組んでいるのは、生産者だけではありません。どうつくれば確実においしく実るのか。どんなお米が求められているのか。農業試験場や北海道大学のほか、ホクレン農業総合研究所などの研究機関が、お互いに知恵を出し合いながら、田んぼから食卓に届くまでの北海道米をあらゆる角度から研究しています。新しい取組みとして、業務用として使い勝手のよいお米を計画的に開発するプロジェクトが、農業試験場とホクレン農業総合研究所で進められています。これまでの品種開発は、農業試験場がより優れたお米をめざして行い、生まれた品種の特徴からメリットを見つけてアピールするのがほとんどでした。新しい開発方法では、ホクレン農業総合研究所が、飲食店や加工業者にアンケートなどで調査し、求められる特徴をつかんでから、目的に合わせて農業試験場がお米を交配するのです。お米の味や性質、活用の仕方を研究するプロと、品種を開発するプロの合わせワザ。将来、オートクチュールのように、好みの味わいの品種を開発することも夢ではないかもしれません。
  • ニーズに適しているかどうか、硬さや粘りなどを試験的に栽培したサンプルで検証。
  • ニーズに適しているかどうか、硬さや粘りなどを試験的に栽培したサンプルで検証。
  • 農業試験場では、求められる特徴をめざして交配。これまで品種改良を積み重ねてきたノウハウが強み。
  • 農業試験場では、求められる特徴をめざして交配。これまで品種改良を積み重ねてきたノウハウが強み。

ニーズの掘り起こしからはじめる”売れる米づくり”をめざして品種開発

消費者・市場を重視した品種開発の流れ

消費者・市場を重視した品種開発の流れ